ロジックと物語。

ロシアのウクライナ侵攻に関しては、ここのところまではウクライナが想像以上に善戦し、ロシア軍を押し戻そうとしている。一方で、南部の都市を中心に被害も甚大であり、ウクライナの消耗も激しいことがよくわかる。


直近になってやや陰りこそ見られるものの、ウクライナは世界を巻き込む「物語」を紡ぎだすことに成功した。世界はウクライナに肩入れし、ロシアはヒールとなった。そして、前線に駆り出されるロシア兵もまた被害者であろう。


なにかものごとを起こすときに、「物語」の力がより重要とされる時代になってきている。あまたの情報が飛び交うようになったこの世界では、人々は自分の信じたい「物語」にすがるようになり、ロジックよりもそれを重要視するようになる。


政治経済もまた、この波に飲み込まれていくことになるだろう。ロジックだけで押し通すと思わぬ落とし穴にハマることになる。逆に「物語」の力をうまく利用することで、ハッキングのごとく良いポジションを取る人も出てくるだろう。マネジメントにある立場の人が、どういう「物語」を自分の組織の構成員に語るか、とても大切になってくる時代だ。