答えと通過点。

今年もドラフト会議。歳を重ねるにつれ、見方も変わってきた。同世代が、という感覚よりも親として、みたいな感覚に近づいている。


たとえは悪いが、まるで人材が競りにかけられるようである。これだけあからさまに、明と暗が分かれる場面は、競争も緩やかになった現代社会ではなかなか見なくなった。それだけに、人々はドラフト会議という場に釘付けになるのだろう。


さらに、10年前のドラフト会議で指名された選手はいま、、というような特集が、近年はスポーツ雑誌で組まれたりもする。1位で指名され、期待を一身に受けた選手が、結果が出ずにひっそりと去っていくこともある。ドラフト時には全く騒がれずに入団してきた選手が突如ブレイクし、チームの中心選手になっていくこともある。今年は斎藤佑樹選手も引退を表明した。どんな選手生活が良いか、というのははっきりとした答えは出ないものだし、負ける人生にも味わいや学びがある。そして、プロ野球選手としての生命が終わったからといって、この世に生まれ落ちた人生はまだ折り返し地点にも達していないのである。答えなんて、ずっと出るものではないのだろう。


ひとつの通過点をまた今年も垣間見た。いいものを見せてもらった。