度胸。

先日、子どものピアノの発表会であった。前回よりもさらに本格的なもので、緊張によって手が震える子もいた。大勢の人を目の前にしてたった1人で演奏する、というのは何ものにも代え難い経験であろう。


2回の発表会を経た限りでは、ピアノの技量はともかく、息子はそこそこ本番に強いタイプのような気もする。本番で力を出すために、どんな準備をして、当日はどんな気持ちで臨むか、というルーティンは人それぞれ千差万別であり、試行錯誤しながら体得していくしかない。保育園の頃からなにかと続く発表の場というのは、そのための貴重な機会であるのだろう。


本番を切り抜ける心構え、というのも当然ながら必要であるのだが、その土台となるのはやはり日々どれだけの練習を積んだか、そしてその過程のなかで自分にどれだけの自信を持つことができたか、自己肯定感を持つことができたか、というところだと思う。中途半端にしか準備ができていないと、ちょっとしたハプニングにも臨機応変に対応できないし、やっぱりうまくできないかもしれない、という気持ちがすぐに顔を覗かせてしまう。ぼく自身にもそれは問われているな、と今さらながら思う。