2003年、夏。

815日の東京の最高気温は20.2度であった。その5日前には37度を記録したし、715日過ぎに梅雨明けしてからは真夏らしい天候が続いていたので冷夏とも言えないが、ここ数日は不思議な天候が続いている。


気になったので最高気温の記録を調べてみると、2003816日も最高気温が20.2度であった。それ以来の肌寒い8月である。ああ、あの年は冷夏だったよな、と思い出せる記憶が残っている。


もう18年も前のことになるのか。名古屋のセントラルタワーズで摂った豪華な朝食も、畑を見ながらアパートでぼんやりと過ごした時間も、北海道に渡ったことも、まだまだ鮮明に思い出せる。何者でもなかったけれども、何者にでもなれると思い込んでいたあの頃。思慮は浅いけど、頭の回転はまだ速かったように思う。


そこから、一度地に落ちて、這いあがって、じわじわとポジションを確保して、また地に落ちた、とでもいうべきところが現在値だろうか。まだまだここから、もう一度物語を紡いでいけるのだと信じている。もうだいぶおっさんにはなったけれど、気力はいささかも衰えることなく、充実している。