開幕前夜。

きょう15時に予告先発が発表されると、にわかに気分が高まってきた。いよいよプロ野球開幕である。

今年のオープン戦はまるまるWBCに霞んでしまった。僕も現地観戦はおろかほとんど結果をチェックできていない。しかしながら、今年のシーズンはコアなファンも、そうでないファンも楽しめる一年になりそうだな、とここにきて期待している。各球団それぞれに戦力補強が行われたり、世代交代が進んだりと新しい顔がたくさん見られそうなのだ。

まずはルーキーから。既に1年前の今頃、センバツ高校野球から大きな注目を浴びていた藤浪と大谷は、ここまで順調にそのポテンシャルを発揮しており、それぞれ藤浪は開幕第3戦の先発投手、大谷は開幕戦7番右翼での先発出場が濃厚だ。特に大谷は投手と野手の二刀流での活躍が期待されている。開幕直前のこの時期に空想論ではなくて現実的に二刀流での起用が検討されていること自体が、今までのプロ野球の歴史になかったことであり、大谷というアスリートのポテンシャルの高さを表している。また実際に二刀流を見据えてここまで彼を育成してきたファイターズの体制も称賛されるべきだ。ファイターズ以外の球団ではこうはいかなかったのではないか。

投手では、注目株の2人以外にも、ジャイアンツ菅野、ホークス東浜など、ローテーションを張れる実力のある選手がどう結果を残すか、そしてイーグルス開幕投手にはルーキーの則本という選手が選ばれたことには驚いた。こういう抜擢起用にはワクワクしてしまう。新しいスター選手が誕生する瞬間を自分の目で見れることこそが、コアなファンの醍醐味でもあるのだ。ルーキーに限らず、4年目にしてひとり立ちを目指すライオンズ菊池雄星、育成選手から先発ローテ定着を狙うマリーンズ西野、20歳の開幕投手ジャイアンツ宮國、高卒2年目にして準エース的な働きが期待されるホークス武田、イーグルス釜田らには注目したい。あとは48歳になるドラゴンズ山本昌にも。

野手ではさらに新しい顔ぶれが出てきそうだ。特にここ数年同じ顔ぶれが主役を張り続け、高齢化の進んでいたドラゴンズをはじめとして各球団で一気に世代交代が進む予感に包まれている。ドラゴンズのブーちゃんこと中田亮二、同じくドラゴンズ高橋周平、ライオンズでは米国移籍した中島の穴を埋める働きが期待される永江や金子、今年こそはの思いの強いベイスターズからは高城、梶谷、筒賀、荒波と注目したい若手が目白押し。近年若手がのびのびと活躍しているジャイアンツは、大田あたりが満を時してブレイクできるか。高校時代に東海大相模で大田と並んでクリーンアップを打ち、去年育成からついに支配下登録されたマリーンズ角も、今年は必ず一軍の舞台に出てきてくれると信じている。捕手ではマリーンズの高卒3年目江村が、レギュラーを掴むまたとないチャンスを迎えている。

未来の主力として、4年後のWBCに日本代表として活躍する選手がここに挙げたなかから出てきてくれることを楽しみに、今年もシーズンを追いかけたい。