もともと認識していたことではあるのだが、前職の後半8年間も、いまの職場も、親会社に統治される子会社という役回りである。時と場合によるのだが、箸の上げ下ろしを細々と注文をつけられるシーンは存在する。
1番よくあるのは、「本国」標準や親会社のやり方と外れたところで、「ローカル」な成功を収めていたり、独自の強みをうまく生かしているときに、その特殊性が嫌われる、というのがままある。なんというか、親会社がコントロールできない要因によって成功が担保されている、という状態、もっといえば不確実性がよく思われないのであろう。そういう際にはしばしば、親会社目線でのいわゆる「グローバルスタンダード」的なものが押し付けられ、それは子会社にいるものにとっては、強みを消せと言われているのに等しい事態になってしまったりもする。
それでも、「よくわからないけれど成功している」という状態よりも、「成功も失敗も(親の」論理的にコントロールされている」という状態のほうが、経営上良しとされているということなのだろう。もちろん諦めて開き直るものでもないし、子会社としてどう折り合いをつけるか、引き続き試行錯誤し続けるものなのだろう。