よど号。

最近は比較的時間があるので、わからないことはその場で立ち止まって調べるようにしている(仕事も、仕事以外でも)。たまたまWebで、よど号ハイジャック事件から50年を迎える、という記事を読んで、そういえばこの事件の経過自体はうっすら記憶はしているものの、事件に至るまでの要因や、亡命した当事者はいまどんな人生をおくっているのだろうかとふと思い、ちょこちょこと調べてみた。


現在もハイジャックメンバー4人がそのまま北朝鮮で暮らしている。日本人妻を迎え、日本人村で暮らしている。外部と完全に隔絶されているわけではないが、基本的には村のなかだけで人間関係は完結するようで、護衛の兵士もいる。北朝鮮といえば、度重なる凶作による飢饉などもあったわけで、そんななかでも安定した生活を送れているのはある意味特権階級とも言えるだろう。しかしそのような生活もいよいよここにきて変わってしまうかもしれない。


事件から50年ということは、亡命してからもまる50年ということである。彼らにとって北朝鮮とは、日本とは、共産主義とはなんなのであろう。そして50年前のことを相対的にどう振り返り、自らの人生をどう総括していくのだろう。いまこのタイミングでの手記などが出版されるのならば、ぜひ読んでみたい。