漸進と強権。

先週くらいから大々的に話題になったコロナウイルスだが、今のところ中国政府は封じ込めに成功しつつあるように見える。むしろ海外での感染拡大のほうが心配なくらいだ。あとは、人から人に感染するなかで突然変異しないか、というところも。


やれ中国政府は情報を隠微するなどとよく言われるけれども、非常時に個々人の人権を制限してまで封じ込めを図る、という意味では対処能力は凄まじく高い。今回も、移動の制限を断行し、驚くべきスピードで患者向けの病院建設を進めているのである。この対応をみると、いくら現政権が行き詰まってきているとはいえ、中国の修羅場での強権性は半端なく、間違っても日本は中国と戦おうなどと考えてはならないことがよくわかる。


日本はなにごとも漸進的で、政府がどうこう動きを打ち出すよりも先に、マスコミが騒いだり個々人が騒いだりすることでものごとが動いていく。どちらの社会がしなやかに生き残り続けるのだろうか。とりあえず、中国はもう日本のはるか先の世界に行ってしまっているので、行く末を見守るしかないか。