12月13日。

1213日、1年で1番忘年会が催されるんじゃないかという夜、ヒコーキで空を飛んでいる。今回は仕事でも旅行でもほとんど行ったことのないエリアへ。明確な成果があげられたわけではないけれども、初回としては首尾は上々、そしてまた好きな地方が増えたことが素直に嬉しい。


日本地図の空白を埋めるように、その土地土地によくしてくれる人、会いに行ける人がいるのは幸せなことだ。ブラウザ上で、紙の上だけで見たことのある案件も、その地に降り立った直に見ることで、新たな印象を得ることができる。新幹線の車窓から飛んでいくように見える街並みや山なみを、自分の身体に染み込ませるように感じ取る。


そうやって陸路を経てきた道のりを、帰りはヒコーキでびゅんととって返す。あっという間に首都圏の灯りが見えてくる。あの煌めきのなかで、あの人も、あの人も、楽しい酒席を過ごしているだろうか。そして、あの人は暖かい部屋で穏やかな夜を過ごしているだろうか。時計の短針がだんだん上にのぼっていく。