電話帳。

先週は旧友と会うことが多い1週間だった。銀行時代の同期、大学からの友達などなど、懐かしい時間を過ごした。これからは意識的にこういう機会を作らなければ、時間はどんどん流れていってしまう。

人生の時間が積み重なった分だけ、いろんな人と出会い、別れていくことになる。別れたあとも繋がっていられるかは、自分の意識しだいだ。なかには離れたほうがよい関係もあるだろうが、たいていは、繋がっていることで自分に還ってくるものがある。

ふと時間が空いたときに、iPhoneの電話帳を見返すことがある。名前の羅列を追いながら、一人ひとりの顔を思い出す。正直言うと、もう顔をよく思い出せない人もいる。それでも、あああの人とはあの時に一緒になったな、ということを思い出す。そして、あの頃自分はどう生きていたか、ということもあわせて思い出す。その時の自分はあの人からどう映っていただろうか、ということも。

時が過ぎて、自分がもし死ぬときには、僕の前を通り過ぎていった人たちが、僕のことをどう思っていたか、その思念がいちどきに僕のなかに流れ込んでくるのかな、と飲み会の帰り道、歌を唄いながら思う。