都市構造。

大阪市内の路線図を見てみると、中心部が碁盤の目になっていることがわかる。南北を通る主要な道路である「筋」、東西を通る主要な道路である「通」に沿って街が作られているので、地下鉄もその道に沿って敷設されてきたのである。これが東京であるとそういう規律なく路線が入り組んでいるので、分かりにくいとよく言われるのだろう。確かに大阪は、いったん主要な道を頭にたたきこんでしまえば、土地勘を掴みやすい。


大阪環状線も、のカタチはしていながらも、山手線のようにぐるぐる電車が回り続けているわけでもない。一周しただけでそのまま奈良や和歌山方面に飛び出していく電車も多いのだ。東京が都心5区を中心とする同心円状の都市構造になっているのに対し、大阪はタテヨコで区切られる、明確な中心のない都市構造である。


おそらくは、この都市構造の違いに、東京人と大阪人の気質の差があることは間違いない。たまたまその気質が時代と合わず、東京と大阪の差が開き続けたのが平成の時代だったが、さて令和はどうなるだろうか。逆襲もあるかもしれないと思っている。