熊野古道②。

(昨日の続き)熊野本宮大社でいくつかの社に参拝する。途中、空を見上げると、鳥の大群に遭遇する。カラスだろうかトンビだろうか。いずれにしても、ただごとならぬ雰囲気を感じて、ここがまさに「よみがえり」の地なのか、と思わされる。社のなかでは、「大斎原」が一番雰囲気のある場所だった。もともと本宮があったところで、明治中期に洪水で流されていまは緑の茂る跡地といった趣きなのだが、なんというか、たくさんの「気」が残っている場所である。今風に言えばパワースポットなのだろう。祠などはほとんどないのだが、神さまがそこにいることがよく伝わってくる。


温泉で一泊して帰路へ。このエリアへのアクセスは道路事情が改善されてもなお、良いとは言いがたいし、東京や大阪の街がどう変わろうとも、熊野は熊野で在り続けるのだろう。いや、在り続けてあってほしいものである。そして、また何年か経てばこの場所を訪れたくなっている自分がいるのだと思う。