大谷資料館。

かねてから行きたいと思っていた、栃木県の大谷資料館に遊びにいってきた。かつての採石場が巨大な地下空間として残っている場所だ。車で宇都宮の市街を抜けると、にわかに旧街道沿いといった趣きのレトロな街並みに出くわす。

沿道に石材店が並びはじめると、その後ろの小高い山に大小の岩が屹立しているのが見える。道を分入って、大谷資料館に着く。意外にもけっこうな観光スポットとなっている。

資料館に入り、地下坑道を下りはじめるとすぐ、冷気が身体を包む。この日の坑内は9度。春先に3-4度、晩夏には12-13度くらいまで気温は変動するようだ。地上の温度変化よりも若干遅れ気味のタイミングとなる理由はなぜだろうか。

持参したパーカーが役に立つ。着込んで坑内を進むと、思いの外大きな空間が広がっている。事前にWebなどで調べて十二分に想像はしていたけれど、実際に足を踏み入れてみて感じる圧倒的な感覚はある。

最近はプロモーションビデオや映画の各種ロケで使われているようで、それがこの場所を、単なる産業遺産を超えた人気スポットにしているのだと思う。幻想的な光景のなかでとことん写真撮影を楽しむ人も見かけて、Instagram全盛のいまの世の中っぽいなあとも思う。