若者の声。

もう似たようなことは何度も書いているのだが、大阪という地方都市で一定期間を過ごすことで感じるのは、若者の存在感が薄いということだ。僕自身もそうなのだが、何割かの若者は首都圏に流出してしまっているがために、明らかに若者の割合は少なくなっている。テレビを見ても、街を歩いていてもそのように感じる(年末年始だけで言えば、まだ帰省している若者がいるだけマシなのかもしれない、もしくは中四国などから大阪に出てきている若者がいる分だけ、まだマシなのかもしれない)。

高齢者に対して若者が少ないということは必然的に、若者が従事する仕事に、高齢者のための仕事が多いということになるだろう。医療介護が主産業になり、サービス業の大半も、実態的には高齢者向けのものになっているように感じる。

これは一概に悪いことだとも言えないだろう。若者がこの状態でこき使われているのであれば嘆くべきことだが、若者の力が貴重なものとされるがゆえに、社会は若者の声に耳を傾けざるを得なくなる、という側面もある。そこから、社会が変わってゆく部分もあるのだろう。