万博。

大阪万博が決まった。故郷でもあるので嬉しくはあるし、不稼働資産とされてきた夢洲などが陽の目を見るのは良かったと思うのだが、少し釈然としない気持ちも残る。


街頭インタビューなどでは、万博が決まって喜んでいるのはシニア世代ばかりに見える。これは編集の妙などではなく、東京と比べれば本当に大阪には若い世代が少ないし、あらゆる場面でシニア世代が幅を利かせてしまっていることが多いと感じる。そして、言葉の響きのせいかもしれないが、万博もまた、シニア世代の「夢よもう一度」という気持ちに押し上げられたもののように思える。


僕もまた大阪を出て行ったしまったので、なんとも複雑な気持ちではあるが、いまの大阪で働き盛りとして暮らすのは、なかなか大変なことだ。それでもなお大阪を選んで暮らし働き続ける同世代には尊敬の念しかないし、彼ら彼女らが変なしわ寄せを受けることのない、2020年代の大阪であってほしい。