家系図。

日ごろ懇意にしている人から、彼の家系図を見せてもらう機会があった。なんでも、彼がいま受講している新任経営者向け研修で、家系図を完成させるカリキュラムがあるらしい。面白いことをするものだと思いながら見せてもらった。

詳細はここには記さないけれども、なかなか壮絶な家系図になっていた。幼少の頃から苦しい生活を送り、幸運にも高等教育を受ける機会に恵まれ、そのなかで道を切り開いていった彼の人生がそこには表現されていた。直接の影響はなくとも、親族もみな山あり谷ありの人生を送っていることが見てとれた。

家系図を見ると、意図するとせざるにかかわらず、生育環境や血の繋がりが驚くほど人生に影響を及ぼしていることに気づく。故郷を離れて東京に出て自立しているように見えても、そうしたものからは逃れようがないし、見て見ぬ振りはできないのだろう。見て見ぬ振りをしたり、逃げていれば、それはどこかでツケを払うことになるのだ。

家系図を書けば、自分が人生をかけてなすべきことはなにか、その一端が見つかるのだろう。僕もできるだけ早くそんな機会を持ってみたいと思う。