真夏なので、半そでのワイシャツに明るい色のスラックスを穿いていることが多い。ジャケットを羽織ってネクタイを締めていた頃が遠い昔である。このご時世に、しっかりと着込まなければならない就職活動の若者はかわいそうである。きのうも、会社の受付を訪れたものの、汗が止まらずおろおろする若者をみて、その心中を察した。
今でこそ僕もなんの抵抗もなく半そでを着ているが、少し前までは夏に半そでを着ることが好きではなかった。僕の身体は下半身と比べると上半身が貧弱で、さらに腕は細いのである。さらに、昔は今よりも細かったので、半そでを着て貧弱な腕をさらすのが嫌だった。もちろんタンクトップなどはもってのほかである。
幸か不幸か、それから僕も多少身体つきが丸くなり、腕も痩せぎすではなくなってしまった。それもあり、僕自身も恥じらいの概念が薄くなってしまったので、いつの間にか半そでへの抵抗は消えてしまった。
夏は特に、いろいろな感情が呼び起こされる季節だ。
