プール。

息子は先月からスイミングに通っている。親子で水に親しむというものである。ふだんは妻が息子を連れていき、僕は家に残ってつかの間のびのびとしているのだが、ついに僕も水着を買ってスイミングに行くことにした。リゾート地以外でプールに行くのは、15年以上ぶりではないだろうか。高校卒業以来ほとんど泳いだ記憶はない。

水着に着替えて、プールのあるフロアに入っていくと、屋内プール独特の薬品系の匂いがする。匂いは記憶を呼び起こすもので、僕自身が小さい頃に通ったスイミングスクールの記憶がぱっと蘇ってきた。正直なところ泳ぎは得意なほうではないので、あまり良い記憶ではない。

入水して、インストラクターの号令に沿ってひとしきり遊ぶ。息子は水を怖がる様子もなくはしゃいでいる。号令に従わずに、好き放題に動くところは父親譲りではあるけども。。

息子もまたこうやって、薬品系の匂いとともに室内プールの記憶を重ねていくのだろう。それが良いものであることを願う。