伏線。

真田丸もついに次週が最終回となった。結末がわかっていながらも、最後までドキドキさせられるのは演出の妙に尽きる。それとともに、50回の放送を通じて、いろんな伏線が張られ、それがここにきてことごとく収束されていく脚本には感嘆を禁じ得ない。

あまちゃんを見たときも強く思ったのだが、良い作品は総じて多くの伏線が敷かれ、それが終盤に向けて丁寧に回収されていく。今回もまた、信繁が若かりし頃から経験してきたこと、父親の昌幸らに薫陶を受けてきたことが、大坂の陣という最後の舞台で生かされている。いや、生かされているだけだなく逆に仇となっている部分も描かれており、この脚本の組み立ては恐ろしいとしか言いようがない。

ひとつでも多くの伏線に気づくほど、ストーリーは深みを増していく。そうすると、他にも伏線が沈められていないか、夢中で探すことになる。そうなれば、三谷幸喜ワールドにはめ込まれていると言って間違いない。

来週日曜の夜は、正座して待つしかない。