土壇場。

米国大統領選も残すところあと1カ月。めちゃくちゃな内容のテレビ討論を経て、フィナーレを迎えようとしている。ここにきて、ヒラリークリントンがリードを広げ、マーケットもヒラリーの勝ちを織り込みはじめたように見える。が、僕はそれでもトランプの目があると思っている。

まともな感覚を持つ人間であればあるほど、トランプを支持すると意思表示しづらい状況になっている。ただ、そうであるからこそむしろ、ヒラリーへの支持を表明しながらも、本投票ではこっそりトランプに入れる人が相当数いるのではないか、と僕は読んでいる。理性的に考えればヒラリーに投票すべきなのだが、本能がトランプへの投票を促していると言うこともできるだろう。

英国のEU離脱投票のときもそうだった。メディアは希望的観測もこめて残留の可能性が高いことを報じていた。しかし民意はそうとはならなかった。全くもって同じパターンに入り込もうとしている。そしてその衝撃度は前回を遥かに越えることになるはずだ。どうなるかは最後まで分からず、僕らにできることはシートベルトをしっかりと締めておくことしかないと思う。