裏日本。

出張でたびたび裏日本(日本海側)に行くことがあるのだけれども、どの県に行っても、ある種表日本とは違う空気が漂っている。1番大きいのは、既に人口が減っていく社会に入っている地域が多いということだ。

新成人が減っていること、働き手が減っていること、それらがごくごくリアルなこととして認識されている。かといって、悲愴感があるわけでもなく、淡々と事実を受け入れ、人口減少を乗り切るべく、打つべき手は打っている。若者は大事にされているし、産まれてきた子どももすごく大事にされている。

まだまだ根拠不明の高揚感に包まれがちな首都圏からかの地にくると、人口減少を身近な危機として捉えてきたからこその、着実な歩みに驚く。たぶんそういう地域は人口減少を乗り越えてしなやかに生きていくのだと思う。

むしろ首都圏のほうがよっぽど混乱に陥るのではなかろうか。未来を迎える準備は、地方のほうが進んでいて、都会は遅れている。そんな気がしてならない。