風雲急。

マーケットに関して、今年の後半はなにが起こってもおかしくないだろう。最近、そんな思いを強くしている。

まずは中国の景気減速。中国国内の原油消費が急速に鈍っていることが、直近の原油価格の再下落の大きな要因となっていると言われている。政府が必死に資産価格の下支えをしてきたが、いよいよ限界にきているのではないか。再度大きな下げがきてもおかしくない。

米国大統領選は、いよいよトランプの当選可能性が高まってきている。いまのところマーケットはこの影響を全く織り込んでいないので、これによる下げ余地は大いにある。欧州は英国の動きもさることながら、難民受け入れ問題が各国に大きく影を落としており、イタリアやスペインなど経済基盤が脆弱な国がさらに体力を落として危険水域に入りそうだ。

そして日本も、金融緩和が催促され続ける相場に入りこんでいる。本来であれば、いったんどーんと下げて調整しなければならないところに、無理に覚せい剤を打ち続けているようなありさまだ。もはやマーケットが弄ばれている。現実を受け入れて、いったん下げを甘受しなければ、傷はひどくなるばかりだ。

もはや、数年ごとに大きな波がくるのは避けられない状況で、しかもいまの状況は、波が落ち込むべきところを無理して支えていると言っていい。それゆえに、次の落ち込みはリーマンショックよりもひどいんじゃないか、と思い始めている。