ミルクとげっぷ。

息子が泣くことはほとんどない。夜もいったん眠りにつくとスヤスヤと寝入っている。唯一泣くのは、腹が減っている時だ。その泣き声は日増しに大きくなり、今ではどこからそんな声が出るんだという声量を轟かせる。それほどの大泣きとなれば母乳では追いつかず、ミルクを作って飲ませることになる。夕方から夜にかけては何度かミルクを飲ませる。

ミルクの飲み方にはどうやら彼なりの法則があるようだ。夕方から夜にかけて最低300ccは飲まないと眠りにつけないようで、足りない場合には前にミルクをあげてから1時間と経たずに大きな声で泣き出す。今ではそのパターンがわかっているので、早い時間帯からミルクを飲ませるようにしている。もしや、体内時計ならぬ体内ミルク計でもあるのか。

ミルクを飲ませるとげっぷをさせるのだが、最近は飲む量が多いのでうまくげっぷができらず、多少吐いてしまうこともある。吐くとやはり気持ち悪いようで見ていても辛そうだ。そんなときは、しばらく僕の胸に身体を預けさせる。息子は僕の身体にしがみついているうちに、落ち着きを取り戻し、やがて眠りにおちる。こんなことができる時間は本当に短い間なんだと思いながら、その時間を噛みしめる。