輪廻。

昨日は朝ドラの最終回。3月や9月というのは仕事上の一区切りというのもあって、個人的にも大団円という気持ちが高まる。その波と朝ドラの幕引き(たいてい朝ドラは主人公の半生、一生を描いたものでもあるので)がちょうどよく重なって感情が揺さぶられやすい。

花子とアン」もメッセージがきちんと込められ、役者さんの良さが引き出された佳作だったと思うのだけれど、朝の時間帯、「花子とアン」の直前に放送されていた「カーネーション」に途中からどんどんはまっていった。しかも「カーネーション」が本割で放送されていた3年前には、なんだか面白く思えずに途中で見るのをやめているのだ。今回も積極的に見る気はなくなんとなく流していただけだったのが、終盤に入って一気に毎回欠かさず見たいという気持ちが強くなってきた。

なかでも最後の一週間は圧巻であった。「あまちゃん」に勝るとも劣らない巧妙な伏線とその回収。いまいちつながらなかった「カーネーション」という作名と作品内容のつながりが明かされ、最後は作中で「カーネーション」第一回放送が流されるというループな結末に。ループは映画や漫画でもたまに使われるけれども、朝ドラというボリュームのある作品で使われるとこれまた一風違った味わいが出るし、「カーネーション(carnation)」と「輪廻(re-in-carnation)」を掛けているのではないかとすら思わされる、見応えのある結末だった。「あまちゃん」に並ぶ挑戦的な作品だと思う。