ベイス☆ボール。

パ・リーグでどの球団が好きか、というのは言わずもがなであるが、セ・リーグでどの球団が好きか、といわれると、最近はベイスターズと答えるようになった。うちのアパートはtvkが見られるので自然とナイター中継を見てしまうのと、twitter界隈にはなぜかベイスファンが多いのが理由だ。あと、感情移入しやすいチームなのだろう。

そんなベイスターズ、今年はひと味もふた味も違う。開幕後の1週間を3勝2敗1分で乗り切り、4年ぶり(!)の首位に立つ。その後4月いっぱいは2勝8敗と沈み込むも、ここで終わらないのが今年のベイスターズ。なんとここにきて阪神・巨人相手にきょうまで5連勝(これも4年ぶり!)。きょうの勝利でなんと巨人・中日を抜いて単独3位浮上。ちなみにいわゆる『3弱』と呼ばれるヤクルト・広島・横浜が1〜3位を独占するのは実に14年ぶりという椿事。

しかしきょうのゲームを見ても、シーズン終盤もといポストシーズンかよ!と突っ込みたくなるくらいの明日なき野球をしている。逆転された5回途中で先発のハミルトンをあっさりと引っ込め、あとは6人のピッチャーを惜しげもなく投入。この日に限らず、今年の横浜は出し惜しみをしない。きょうまでの25試合のうち加賀繁は17試合、江尻慎太郎はなんと18試合に登板。このままいけば前人未到の年間100試合登板となるペースだ。途中で2人ともぶっ壊れると断言せざるを得ない。しかし、セ・リーグのなかで1球団だけまさに高校野球のような戦いを毎日繰り広げているベイスターズには正直感動を覚えずにはいられない。

昨年マリーンズからベイスターズに移籍した橋本将は、昨年の契約更改の席で、 「試合中にベンチにいる選手が少ない」といった苦言を球団に呈していた。ロッカールームで喫煙していたり携帯ゲームをしているというのだ。しかし、今年のプレーを見ていると、明らかに去年と違うとひと目で分かる。楽天から移籍してきた渡辺直人など、チームリーダーとしての器を持った選手達の加入が、チームの雰囲気を変えている。そしてその姿勢の変化が、既に2回のサヨナラ勝ちや、劣勢からの逆転勝ちという結果にも表れている。

投手陣に安定感のある小川ヤクルツ、大野村カープといい、今年はなんだかセ・リーグからも目が離せない。そして順位の一喜一憂もさることながら、ひとつひとつのプレーに意味付けができて面白い。野球ファンはやめられへん。