子どもの成長。

うちの子が習いごとからの帰りに量販店に寄ってそれなりの金額の買いものをして帰ってきた。お金の使い方、という意味では怒るべきなのかもしれないが、なんだかそういう気にもなれず、それよりはむしろ、よくそういうことが成し遂げられる年齢になったなあ、と感心する。当時の年齢の自分と比べてもなかなかに大胆である。

心のなかに思っていること、企んでいることがあっても、それを包み隠さず親に言わずに、実行に移したことがあったのは、自分ならいつ頃からだろうか。親にも言わない自分の世界を持っている、というのは良いことだと思う。突然に親が不在になってしまうこともあり得るし、そうでなくとも人はいつか時がくれば自立していかねばならない。

もちろんわが子はかわいいし、純粋に守らなければならない存在ではあるけれども、さはさりながら、親と子はそれぞれに独立した個の人間であり、過剰に干渉するべきではないと思っている。人に敷かれたレールではなく、自分ごととしてどう目の前の道を歩いていくかと考えたときにこそ、初めて人生がスタートするものなのだろう。