時代の風景。

朝ドラ「舞い上がれ」は早くも折り返しを過ぎて後半に突入している。主人公の舞は人力飛行機の経験をきっかけに航空機のパイロットを目指し、航空大学校を通って晴れてパイロットの資格を取得するところまでが前半だったのだが、、

あれよあれよという間に年明けからは実家の工場のエピソードに突入し、リーマンショックによるパイロットの採用延期、そして家業が経営難、さらには家業を引っ張っていた父の突然の死去、というところまで、完全に話がダッチロールしている。当初は舞はやがてパイロットになるものだと思っていたのだが、よもやその展開にはならないのか?という兆しが見えてきている。このまま工場を継いでいくのかもしれない。

時代背景としてはリーマンショックの前後の10年くらいが描かれている。現代を舞台とした朝ドラではこれまでにも東日本大震災が題材として描かれていたが、リーマンショックを背景にした朝ドラは初めてではないだろうか。もちろん平成バブル崩壊も、ミレニアム前夜の金融危機もあったが、リーマンショックは自分自身にとっても鮮明に記憶に残っている事象であり、身につまされるものがある。東日本大震災と並んで、一番身近に、誰もが必死に生きようとした時代だったのだと思う。

そんな風に、自分の記憶と重ね合わせながらドラマをみるのも、ひとつの醍醐味だ。