北の港町。

新潟へ。この日記でも過去たびたび新潟に出張に行ったことを記しているので、記憶よりもたくさん当地には行っているのだろう。今回は2年ぶりになる。2年前もこの季節、さらにその前の年にもこの季節に足を踏み入れている。その時々に思い出があり、逡巡したり、悩んだりしたことも思い出す。


新潟の街は新幹線のターミナルよりは海沿いに発展している。というよりは、鉄道自体が中心街を通ることにならなかったのだろう。そのせいか、中心街もどことなく元気がない。繁華街も歯が抜けたように空きが出始めている。


古くからの歴史がある街だし、つい100年前くらいまではこの国でも有数の街だったはずなのだが、ずいぶんと寂しくなってしまった。初冬の冷たい雨が降るなかで、とぼとぼと大通りを歩く。砂地に顔を出した新芽のような、新しいテナントのルーフトップに備え付けられ出したモニターに映っているのはどんな未来か。次に来るときには、どんな心持ちで、どんな景色を見ることになるだろうか。