大地。

先週いだてんを素晴らしいと言ったばかりだったが、どっこい今週も素晴らしいものであった。ここまで圧巻の回が続くと、もうラストまで一度も見逃せない。落語パートも、これまでは早送り気味にしていたところもあったが、安易にスキップできなくなってしまった。


今回は関東大震災の回。「あまちゃん」でも東日本大震災を巧みに表現したクドカン、今回はしっかりと向き合った描写が印象的であった。災害のあとに飛び交った流言、いわば100年前の日本の暗部のようなものもきっちりと盛り込まれていて、先週のジェンダーの話に引き続きグッとくるものがあった。なんというか、近現代史はそのままいまの社会に繋がっているのだ、と思わされる。ファンタジー性のある中世史の大河もよいが、近現代史を真正面から描き切る大河はもっと評価されるべきである。


この先、大平洋戦争(幻の1940年オリンピックを含め)、終戦とその先の1964年をどう描き切るだろうか。やっぱり、2019年にこの大河があって良かった。早くもそう思わされる。