11月。

気づけばもう11月。

このところ、10数年ぶりの再会が相次いでいた。もう昔の記憶はあいまいで、ただお互いに名前と顔を覚えていて、存在を認識している、という程度なので、イチから関係を作っていくようなものだ。ただ、記憶は消え去ってしまっても、その人と顔を合わせて話すとなんだか懐かしい感覚は蘇ってくるし、人というものは10数年の歳月くらいではあまり変わらないものなのだな、ということも感じる。きっと、細胞レベルではその人のことを覚えているのだろう。

みんな、それぞれの自分を抱えて人生を歩んでいる。現実にどこかで折り合いをつけるのも、折り合いをつけられずにあえて茨の道を進むのも、それぞれの人生なのだ。なにが良くてなにが悪いなどと審判できるものでもない。強いて言うならば、就職するタイミングでの景気の浮き沈みはあるのだろうが。

早くも流れはじめたクリスマスソングに、人の世の儚さを思う。