鏡と窓。

宇都宮に出張。こまごまとした移動が多かったので、思い切って車を借りる。土地勘のないところで運転をするのは、カーナビがあっても難易度が高い。しばしば道を間違えて、時間のロスを生じさせてしまう。

★★★

普段とは趣向を変えて、今回は地元で根を張っているいろいろな人たちと会ってみた。それぞれにポリシーを持って、みなさん仕事をしておられる。現状のマーケットに対する見方も人それぞれだ。

独立開業して仕事をすることは、否応なく自分自身の仕事に対するスタンス、いやもっと言えば社会に対するスタンスと向き合わされることだ。そこにごまかしは全く利かない。独りよがりな自己評価はあっさりと崩れ落ちる。

とっぷりと日が暮れるまで話し回って、頭の中にもやもやが充満した状態で、帰りの新幹線に乗る。窓の外、闇のなかに、大きなマンションの灯りが浮かび上がる。なぜかふいに、14年くらい前に、タイで夜行バスに乗りながら目を爛々と輝せていたことを思い出す。