パラダイムシフト。

関東は桜が満開。みなさまそれぞれに活動的な週末を過ごしていることでしょう。僕はあまり遠出することもなくしこしことで結婚式の準備等々。自宅の近所でもそこかしこで桜が咲いていて、春本番を感じる。桜を見るたびに、あぁこの土地に住んでいるのだなぁと感じる。

★★★

最近気付いたのだが、仕事上の自分の行動特性が変わってきている。昔はもっとガツガツ自分だけが利益を分捕れるような仕事のまわし方をしていたように思うのだが、最近はより穏やかに、相手にも充分に利益やメリットが残るように仕事を進めていることが多い。もっと言えば、自分だけがいい思いをすることに興味がなくなってきているのだと思う。

利益を追い求める企業の構成員としてはあまり褒められた行動特性ではないのだけれど、だからといって自分の成果が落ちている気もしないし、今のようなスタンスであることでかえって自分に利益が転がってくることもあるので、所属企業の志向に逆らっている、ということにはならないとは考えている。ただのお人好しとは違う、とも思っている。もちろんこのスタンスで成果が上がらないのであれば今の企業は去らざるを得ないと自分でも思っている。

おカネは、他人を出し抜いて、自分の我を押し通してまで得るほどの価値のあるものではなくなってきている。おカネがあればひとまず不幸が避けられる、とはよく言うが、おカネで手に入れられる幸せがなんと脆いことかと、昨年の大震災は教えてくれた。

はっきり言って、おカネがなければ楽しい人生が送れないなどというのは、カッコ悪い生き方になりつつある。20年前と比べて、生きるのに必要なものはほとんど、より少ないおカネで満たすことができる。そんななかで、おカネを追い求める必要がどこにあるだろうか。そうなれば、自分と社会とのつながり、自分が周りや社会からどう評価されるか、が唯一の生きる上で目指すポイントになるはずだ。本当におカネ持ちの人は既に、こういうことがよくわかっていたのだと思う。ただおカネがあるだけで到達できる場所と言うのは、それほど魅力的な場所ではないはずだ。おカネを得るためだけにリスクを取る理由はどんどん小さくなっていく。

大学時代の頃、先輩の誰かが言った「豊かさはGDPでは測れない」という言葉があったが、本当にそんな時代がやってきて、日本はある意味でその先端を歩んでいる。これからも僕らの生活はどんどん豊かになっていく。