内海と外海。

先日茨城方面に行った際に、懐かしの大竹海岸に立ち寄った。去年も一度近くまで行く機会はあったが、海岸に出るのは10数年ぶりのことだ。折りしも迫りつつある台風の影響か、大波が打ち寄せていたが、まだ遊泳は行われていた。

僕は生まれてこのかた、大阪湾、敦賀湾、湘南の海といくつかの海で遊んできたが、スケールで言えばやはり大竹海岸は圧倒的だ。内海に近いような海岸とは違って、水平線の向こうが盛り上がっているような錯覚に陥るほど、海としての迫力がある。気持ちを緩めれば波に吸い寄せられ、すぐに海の藻屑と消えてしまうような、そんな魔力を持っている。

内海と外海は大きく違う。外海に出ていくことは、内海を往き来することに比べてなんと勇気のいることか。そして、外海に出たからといって豊かな漁場があるとはわからない。でもそんななかで、あえてリスクを取って出ていった人もいるのだなあと、波を見て思う。

ま、僕はもう少しこの内海で頑張らないとね。外海に出ていけと言われても、イエスと返せるためにも。