今月末で、転職して丸5年になる。今の会社に入ったときは5年後なんて全く想像はつかなかったし、さらに次のステップに行っているのではないだろうかなんて考えていた。いつの間にか5年経っていた、というのが正直な気持ちだ。
5年近くを今の会社で過ごしてきて思うのは、小さい組織のほうが自分に合っているということだ。もちろん銀行のような大きい組織であっても、部署ごとに分割していけば小さいチームで行うビジネスの集合体として見ることもできるのだが、今の会社のようにシンプルに働くことは大企業ではなかなか難しいだろうと思う。
今自分が享受しているメリットをいくつか挙げてみる。
・意思決定が迅速:ものごとを進める際にキーマンに直接お伺いをたてることができること、分からないことをすぐに聞いて解決することができる環境は、ストレスフリーに仕事をするうえでの非常に大きな要因になる。おかげで、組織の外向けの仕事をする時間が非常に長く取れるし、仕事全体の負荷は確実に下がる。
・限られたメンバーでマルチタスクをこなすことによる効用:前向きな仕事(案件獲得)、後ろ向きな仕事(案件管理)、管理系の仕事がはっきり分業されておらず、各メンバーがそれぞれの部門の仕事を少しずつ請け持っているので、自ずとお互いの立場を理解して仕事を進められるようになる。また、小さな組織であるがゆえに誰が今どんな仕事をしていて、組織としてどれくらい成果が出ているのかわかりやすい。
・無駄な報告、会議がない:今の会社に入って一番変わったのは、会議の時間がほとんどなくなった。会議をしている時間は1ヶ月のうちで1時間もないと思う。報告事項に関しても決められたフォーマットに記録するだけなのでほとんど時間を取らない。直接上司に報告・相談しておくべきことは都度話をしに行けばいい。
ここにはメリットばかり挙げたので、現実はここまで何からなにまでいいことづくめ、というわけではないし、そもそも大手企業のような安定感はないし、仕事内容自体はけっこうストレスの溜まるものでもあるのだが、少なくとも今の組織で働いてからは月曜日がやってくるのが嫌になったことはないので、比較的ストレスフリーな環境で働けているのだと思う。いつか次のステージに進む時があったとしても、これらの要因を外すようなところではなかなか働けなさそうだ。新卒学生はまだまだ大手志向が強いように見えるが、小さい企業でのびのび働く価値観がもう少し浸透してもいいかな、とも思う。