朝まで②。

昨日不眠に関してのエントリを書いたので、生まれて初めて朝まで起きていたのはいつだろうと思い返したら、19年前、大学入試を終えた直後の春休みだった。


高校の卒業式も終わり、大学入学の準備を進める一方で、なにもかもから解き放たれ、好きなように暮らせる日々だった。友人と卒業旅行にも行ったりもしたが、だいたいの日はぶらぶらと過ごしていた。


そんなある日、突然長編小説を読みたくなって買ってきたのが、村上龍の「希望の国エクソダス」だった。買ってきて寝入り端に読み始めると、いままで触れたことのない世界観、面白さにページをめくる手が止まらなくなり、気づいたら東の空が赤紫色の朝焼けに包まれていた。早春の寒さにもかまわず窓を開けて空の色を眺めて、これからの行く末を想像していた。


あれから数え切れないほどの季節を繰り返して、早朝の通勤途中にみる朝焼け。まだ僕は途上にいると信じたい。これからの10年、20年でも成長を止めずにもっともっと志を、夢を抱いてでっかくなりたい。久しぶりに、純粋な心でそう思っている。