向かい風。

「30代、未婚、女性。私が抱えている問題が何か、気づいた。」という記事を読んだ。読了した後、しばし考えをめぐらせた。

僕の周りにいる未婚の女性たちはみな、自身が選んだいまの選択を受け入れて、納得しているように見える。少なくない同年代の未婚の男性たちが、なんとなく決断を先延ばしにしたり目の前の快楽にうつつを抜かしがちであるのとは対照的ですらある。幼少の頃から女性のほうが精神的に大人びているが、その差は何歳になっても埋まらないものなのかもしれない。

これだけ多様な生き方ができる世の中になっても、「こうあるべき」という呪縛や色眼鏡はなくならない。そしてその風当たりはやはり女性の方が強い。だからこそ、そんな逆風に負けないように、女性はみな自分を奮い立たせてきたのだろう。呪縛や色眼鏡が消滅したほうがいい世の中になるのかどうかはよくわからない(少なくとも、そのほうがいい、とは言い切れないことは確かだ)。それよりも、自分を確立させてのびのびと生きられさえすれば、呪縛や色眼鏡なんて軽やかに飛び越えていけるのだと思う。