イクメン?

子どもが生まれてから、できる限り出張は日帰りで済ませるようにしている。その点について自分が思い上がった考えを知らず知らずのうちに持っていたことに今さら気付いて恥ずかしくなった。うちの会社では月曜から金曜まで出張に出ずっぱりの人もいるのだが、そのような人の家庭は可哀想で、日帰りで済ますよう努めている自分は偉い、などと勝手に思っていたのだが、思い違いも甚だしいことだ。

そのような考えは他人の家の事情に勝手に評価を下し、なおかつ自分のやっていることの正当化に使っているだけのことだ。ずっと家にいないから父親の愛情が足りないなどというのも思い込みにすぎない。自分は頑張っていると思いたくて、それを誰かに褒めてほしいと思っている感情の裏返しだ。恥ずかしいこと極まりない。

そんな自分かわいさは捨てなければならない。他人と比べてどうこうということじゃなくて、子育ても、自分が楽しいから、好きだからやっている、というものでなければならない。母親も父親も、なんでも完ぺきじゃなくてもいいし、家庭内の意思統一が図れてさえいれば(ここが重要だが)、家庭運営は完全分業体制でもいいし、イクメンでなくても構わないのだ。