障壁。

子どもが生まれてまだ2ヶ月も経たないのだが、早くも保育園問題が立ちはだかっている。来年4月から、「子ども・子育て支援法」が施行されると言うのだが、手続きはさらに複雑さを極めている。未だ運用が固まっていない部分も含めて、全貌が到底把握できない。

不明点をひとつひとつ粘り強く解明し、時間と労力をかけて役所との交渉をすれば道は開けるのだろうが、そこまでの気力をもってものごとを推し進められる人が果たしてどれほどいるのだろうか、と思ってしまう。この手続きの複雑性から、子どもを保育園に預けることを諦めた人も相当いるんじゃないかと思う。乱暴な議論になってしまうが、世帯主の平均年収が低いほど、母親が専業主婦である比率も高くなるという傾向がみられるようだ。喫緊の事情がある家庭を除けば、(まだ比較的)生活に余裕のある家庭が、保育園を活用できるメインの人たちになっているのは否定できない。

ここからは憶測になるが、生活保護受給申請の現場も同じようなものではないのだろうか。手続きが煩雑でやたらとハードルが高い。さらに生活保護の場合は心理的ハードルも高い。それが良いことなのか、悪いことなのか明言は避けるが、今の社会はこういうスタンスなのだなぁと思わされる。