リバイバル淡路島。

出張で淡路島に来た。実に三年ぶりである。大阪から高速に乗ってしまえばわずか一時間足らずで到達するのだが、観光目的では一度も行ったことがない。明石海峡大橋が完成して、徳島への道がつながってから、四国へのドライブの道すがら降り立ったことがあるくらいで、あとは仕事でしか来たことがない。京阪神には名だたる観光地も多いし、わざわざ高い高速料金を払ってまで淡路島にくるメリットを感じない、というのが正直なところだと思う。

しかし、淡路島は自然が豊かである。バブルチックな開発はほとんど行われてこなかっただけに、森がそのまま残っている。牛乳、野菜や花の一大産地でもあり、丘陵部には綺麗な棚田が展開されている。派手なものがなにひとつないので、風景を見てもほっとさせられる。比べようもないほど淡路島のほうが都会ではあるが、屋久島のような島らしいのんびりした雰囲気も漂っている。実際に淡路島に移り住んで悠々自適の生活を送っている人も少しはいるみたいだ。これだけアクセスがいいのだから、普段は島に住んで、週に一度くらい大阪や神戸に出て仕事をするというスタイルもできるはずだ。


話は少しそれるが、朝夕に関西圏の電車に乗っていると、大学生をよく見かける。悲しいかな、経済的な関西圏の地盤沈下は否定しようがないので、ラッシュ時であってもホワイトカラーのサラリーマンはそれほど多くなく、その分大学生の姿が目立つ。

淡路島には、そんな関西の大学生たちが夏休みなどによくゼミや部活の合宿にやってくる。観光よりもそういった目的での来島者が多いと思う。そこで思ったのは、いっそ全寮制の大学を淡路島に作ってみてはどうかということ。関西圏の大学というのは自宅通学生が多く、ややもすると自宅とバイト先と学校の往復で四年間が終わってしまいかねない。個人的にはそんな四年間はすごくもったいないと思うのだ。淡路島に大学を移転して、併設の格安の寮を作り、アルバイトはクラウドでできる仕事を世界中からどんどん請け負ってきたり、島内の農作業バイトなんてのもありそうだ。自然がたくさんあるからスポーツも思う存分できるし、関西都心にもすぐに出られる。少々やんちゃなことをやっても島のゆるさで許されそうだし笑。おまけに起業に関して種々の優遇措置を設ければ、日本のシリコンバレーになってしまうかもしれない。関西の有名大学がどこかひとつでもそういう動きを見せれば、面白いと思うのだが。どうでしょうかね??