帰り道。

2泊3日の出張終了。明確に成果があがったわけではないが、実りの多いものではあった。目に見えて成果を生むことができたなあ、というような出張になるのはせいぜい10回に1回くらいで、たいていは、ああうまくいかなかったなあ、という思いをビールやコーヒーで流し込んでの帰路になる。人生はそんなものなのだ。

久しぶりの再会があり、意外性のある初めましてがあり、これからに期待の持てる出会いが多かった。別れもあれば出会いもある。もっと言えば、別れを経なければ出会えないものもある。

普段素通りしている場所に途中下車して、車窓からはるか先を望んでいた場所に降り立ってみる。景色は壮大で、出張の疲れも吹き飛ぶような気分になった。天気が良く、日差しもまぶしくて、頭がクラクラした。

ロングランの面談を終えて、フラフラになりながら帰路のバスに揺られる。話を咀嚼するのに時間がかかるだろう。少しずつ反芻しながら、次の手をどう打つべきか、ぐるぐる考えている。ずいぶんと日が長くなってきて、ようやく太陽が西の地平に近づいてきた。