新入社員。

新入社員の発表会というものを初めて聞いた。班ごとに、研修で得た成果を発表し、自己紹介もあわせて行うというものである。


緊張しているんだろうな、と思いつつ会場で腰を下ろして聞いてみたのだが、最近の若者はそうなのか、みんな度胸がすわっている。大勢の前でもハキハキしゃべっているのである。10数年前の自分では考えられなかったような気がする。まだ時おり、言葉に詰まったときなど子どもっぽい慣用句が飛び出したりもするが、それはぼく自身も未だに直っていないところもあるので、彼らと僕のレベルもあまり変わらないようなものである。


くわえて、どうしても親の目線でも彼らを見てしまいがちになる。自己紹介などで人となりなども耳にすると、ああここまで20数年間大切に育てられてきたんだな、と改めて実感する。若者がある意味では希少資源になっているからこそ、受け入れる側も大事に育てなければならないのである。若者がややもすれば粗末に扱われていた10数年前とは隔世の感がある。