オープナー。

メジャーリーグでは今年「オープナー」という起用法が流行った。クローザーの対極とでもいうのだろうか。力のあるリリーフピッチャーが初回のマウンドに上がり、最初の1-2イニングを抑えたところで先発投手につなぐというものである。レギュラーシーズンではレイズがこの戦法を多用していたが、地区優勝シリーズに入ってからも、ブリュワーズが大一番でこの戦法を使った。

この起用法の目的としては、一般的に高くなりがちな初回の失点を防ぐために、力のある投手を最初からつぎこみ、全力投球させることでその確率を抑えるというものだ。ほかにも、左投手を予告先発として立たせたうえで、すぐに右投手にスイッチしてオーダーの裏をかく、などという使い方もある。

戦略としては、王道でないのは間違いない。ただ、邪道とも言えず、立派なチーム戦略であろう。日本のプロ野球でも、このような起用法を見てみたい。やはり策士栗山監督のファイターズだろうか。マリーンズも、そのポテンシャルはありそうなものだが。