極論。

北海道で起こった地震とそれに伴う停電をめぐって飛び交う意見を目にすると、暗澹とした気持ちになる。

泊原発を稼働しておけばこれほどまでの停電は起こらないはずだっただとか、震度2ですら泊原発に緊急自体が起こってしまった、再稼働などもってのほかだとか、両サイドの観点からの議論が激しい。メディアもまた、それぞれのスタンスに沿った、バイアスのかかった報じ方をしているように思う。

こうも両極端な意見を聞かされると、真実がどこにあるのかわからなくなるし、真実がどこにあるのか探し求めようという気も失せてくる。この両極が交わることもないだろう。どちらかのサイドの意見に乗っかるか、この議論から距離を置いておくほうがよっぽど気は楽に思えてくる。もはや人びとがそういう心理状態に陥るのを狙っているのだろうか、とも思えてくる。

これから冬に向かっていくなかで、ライフラインには十分な冗長性が確保できるだろうか。バイアスや扇動にならない、地に足のついた対策を願うばかりだ。