アジェンダ。

ロングランの会議は疲れる。狭い会議室に長時間いると、酸素濃度が薄くなってくるのを感じて、ただでさえ疲れた脳に追い打ちをかける。

ただ、そういう煮詰まった、誰しも疲れて自分のタガが緩んだときにしか交わすことができない意見もあるのも事実である。ふとしたタイミングで本音に近い言葉が堰を切ったように溢れ出して、それが参加者にも伝播してゆく。

よく、会議にはあらかじめアジェンダを設定して、その通りに、時間厳守で行わなければならないと言われるが、それは半分くらいは当たってはいるが、当てはまらないときもまたあるだろうと思う。時にはとことん重い時間を過ごして、みんなで手を繋いで苦しい海の底に潜らなければ見えないものもあるはずなのだ。

そうやって本音を交わした夜は、いつもよりもぐっすりと眠ることができる。まるで脳が休息を求めているかのように。夢も見ずに朝を迎えれば、身体は少し重いけれど、頭はスッキリとしている。もう少し頑張れるとつぶやく。