やらない、選択。

同業他社の方と情報交換をしていてつくづく思うのは、「投資をしない」という戦略を取れることの強みである。条件の悪い時期に無理をして投資をせず、状況が好転するまで待ち続ける、そういった戦略を貫くというのはそれだけで他社よりもアドバンテージを持つことができる。

その戦略を貫くにはもちろん、「投資をしない」時期を食いつなぐだけのキャッシュや、良質なアセットを持っていることが求められる。それが準備できていない他社(当社を含む)は、今のような条件の悪い時期にも、無理して投資を続け、なんとか利益を作り出すしかない。時には過去良い条件で仕込んだ良質なアセットを売り払うことも必要だったりもする。

よくよく考えると、これは個人にもあてはまる話である。ある程度の手元や定期的な収入源を確保していれば、条件の悪い仕事を引き受ける必要がなくなる。みながそういう状況になれば、ブラック企業なんぞは消滅するはずだ。

ベーシックインカムやヘリコプターマネーは、そういう社会へ近づける一手となるだろうか。