振り上げた拳。

参院選もいつの間にか終わり、いまは都知事選が走っている。良くも悪くもこれまでで最も話題にのぼる都知事選であることは間違いない。

都知事の辞任の小さくない要因として、マスコミからの集中砲火が挙げられるが、今回の選挙では、候補者に対して早くもマスコミからの指摘が厳しくなっている。特に、野党共闘として担ぎ上げられた鳥越氏への批判は鋭い。

まだ投票日までは10日以上も前もあるなかで、果たして氏が最後まで選挙戦を戦いぬけるのか、氏の体力からして既に疑問符がつく状況に陥っているし、ご家族の方などの心中はいかばかりだろうか。どう見ても、振り上げた拳を下ろすことに逡巡しているようにしか見えない。このままむやみに戦線を拡大し続ければ、何よりも氏自身の心身にとってよくない結末を招くのではないか、と心配している。

そして、氏を担ごうと決めた野党各党のセンスの悪さはいかんともしがたい。もう少し吟味して候補者を選んでいれば、ほうってきても勝ち戦になるはずだった今回の都知事選で、壮大な自爆をやらかしている感が否めない。方向転換は早い方がいい、と思う。