4年。

震災から4年。ふと気が付いて過去のエントリを読み返してみる。去年、すなわち震災から3年の節目の折にはとうとう震災の話題を挙げることすらなかった。あれほどインパクトに残る出来事だったのにもかかわらず、あっさりと忘れていきそうになっている自分がいる。

2011年の夏は仕事がら何度も福島や宮城に足を運んだ。緊張感をもって現地入りしていたし、考えることは非常に多かった。津波の被害や原発事故と放射能に関する考え方について、周りの人はスタンスはさまざまだったが、僕は僕で流されることなく自分の考えの軸を作った。

いま、ほぼ客観的にあの頃を振り返られるようになって気付いたのが、自分は意外にも周りの空気に流されることはないということと、それでもほんのちょっと周りに流されてしまった時に、後になってそれをものすごく後悔したということだ。むろん常に幅広い視野を持って情報を収集することが前提だが、非常時には周りに流されず自分で考えて結論を出したことを信じて行動するべきだ、という確信が備わった。

2011年は精神的に相当もやもやしながら過ごした1年だったけれども、その分価値のある教訓を得られた。災害のことと同時に、災害が副次的に自分自身の精神にもたらしたことも、忘れないようにして、またいつ来るともわからない非常時に備えたい。それが、運良く生き残れたもののやるべきことだと思う。