桜があっという間に散ったと思ったら、初夏のような日がやってきた。4月になってもスラックスの下にタイツを穿いていたのだが、さすがにもう終わりである。電車にも空調がはいりはじめて、ああ冬が完全に終わったなあ、という気分になる。毎年ここから夏にかけては睡眠が浅くなる。
★★★
思い通りにいかなかったときにどうするか。自分なら思い通りになるまで粘り続ける。見苦しいほどになりふり構わず、というわけではないけれども、傍目にはいったん諦めたフリをしながらも、心のなかの闘志は全く衰えていなくて、虎視眈々と逆転のチャンスを狙っている。
追いかけて、追いかけて、追いかけ続けて、もうこの話を追いかけているのは他にも誰もいないぜ、そんなことまだやってるのか、アホやなあと言われても追いかけ続けて、捕まえるのが自分のやり方だ。
ひとつずつ外堀を埋めていって、絶対に狙った獲物は逃さない。いくつも楔を打っておけば、たとえそのうちひとつふたつが抜けたとしても、ひっくり返ることはない。そうしてゴールまで引き摺り込む。
