3年。

3年ぶりにスキーにきている。思えば前回のスキーは確か、妊娠が発覚した2日後くらいだったことを思うと、時間の流れを感じる。あの時は豆つぶほどもなかった息子は、いまや90センチの体躯となって横でスヤスヤと寝息を立てている。

3年前と同じく1人でナイターに出てみた。夜は滑る客も少なくて、思う存分スピードを出して満喫することができる。残念ながら3年前と比べれば疲れやすくなったし、もう技術も下手になるばかりだけどやっぱり楽しい。

もう冬山に登ることもなくなって、山の世界の浮世離れした雰囲気に触れることもなくなったけれども、淡々とリフトに座っている時の静謐さには、畏れを感じる。夜が深まるにつれて、風が強くなってきて、体温を奪っていくのだけど、この独特の感覚をずっと感じていたくて、もう一本、もう一本とリフト乗り場に足が向かってしまう。

3年前と同じだなと思うこともあるし、3年間でずい分と変わったこともある。