ふるさと納税。

一昨年からふるさと納税をしている。送られてくる返礼品はありがたいし、多少なりとも思い入れのある地域に納税できるのは良いことだと思うが、それに伴う申告手続きがたいそう面倒くさい。わが家の場合、これまでは医療費控除が絡んだり、これからは他の種類の控除が絡んだりしているので、確定申告が必要なのである。

小さい頃から多少なりとも税には親しんできた身で、なおかついまも金融を生業としている僕ですら、申告の仕組みはなかなか理解できない。ウェブなどで手ほどきとなる情報を手に入れてそれにならって手続きするだけで、完全に理解しているとは言い難いし、細かい計算ができないので、正直言ってどんぶり勘定である。この仕組みを完全に理解できる人は、生まれつきこういう手続きを理解することが好きな人か、ものすごく頭のいい人か、忍耐強くものごとを考えられる人だけであろう。そんな人がどれだけいるのだろうか。

なんだか今の世の中、前述のような能力や性質をもった人だけがどんどん制度を活用して得をし、そうでない人が置いていかれるようになってしまっているような気がする。それはある意味では正しいことなのだろうが、果たしてそんな世の中になることが是と言えるのか、今年も頭の痛くなる季節を迎えてそんなことを思う。